3月10日に愛媛県医師会館にて、第7回 松山在宅医療連絡会Eastがあり、当クリニックからも4名参加しました。
議題は「在宅医療における訪問看護の役割と期待」
当院長が進行をつとめました。参加者はなんと100名以上。事例検討や意見交換が積極的に行われました。
最初に複数の事例が紹介されました。どの事例も入院して看るような医療依存度の高い方ばかりでした。医療・介護のサービス提供者や家族、近隣の方など、さまざまな人が有機的に関わり、全員の熱意と思いで実現することに驚きがありました。
普段、外来で診療している医師にとっては、診療時間内では診療待ちの患者を放って出ることはためらわれます。また、看取りとなるといつも気に留めておく心理的な緊張や家族に向けての心理的サポートも必要になります。そんな時に頼りになるのが訪問看護です。
介護保険のサービスを利用している人はケアマネジャーの調整力が重要になります。一方で医師と訪問看護師の間にはいって指示や報告の仲介することはあまり好ましくない、という提言がありました。
在宅での看取りは家族と本人が限られた時間をともに過ごす大切な時期にもなります。外部サービスで不安を軽減することを求める家族もいれば、静かに見送りたい家族もいます。思いをよく聴いて、本当に求めていることをくみ取り、適切な距離感を保ちながら必要なときに手を差し伸べられる援助者になれることが大切だという意見があったことは、強く印象に残りました。